5.あらゆる時をしめす六十四卦

さて、八卦だけでは、時の詳細をあらわすには大まかすぎるので、八卦太極図をより進め広げて、六十四卦にしました。一つの卦は、三本の爻の八卦を上下二つに重ねた、陰陽の六本の爻で成り立っています。 この記号を卦のかたちという意味で「卦象」といいます。

卦辞はある時の全体像をあらわし、爻辞は六本各爻について記し、変遷を説いています。

八卦の属性やかたちから六十四卦にはそれぞれ、全体的な時の様相を示す名称がついています。六十四卦早見表は、縦の八卦と横の八卦の組み合わせでみます。

たとえば、自然現象からあらわす時を読みとれるものもあります。山(艮)と天(乾)の山天大畜の卦は、「山の中に健やかな天の気を蓄えるような、大いなる蓄積の時」をあらわしています。また、火風鼎の卦は、卦象が鼎(食べ物を煮るための足つきの鍋)のかたちをしていることから名づけています。

乾(天)と兌(沢)は、天沢履という卦です。

履とは「踏む」の意。「虎の尾を踏む」のことわざの出典の卦です。 上下が同じ八卦である、乾(天)と乾は八卦の名称と自然現象を組み合わせ、乾為天という卦になります。同じく坤(地)と坤は坤為地といいます。

易 六十四卦索引表(※クリックすると易経の本文が見られます)
坤 艮 坎 巽 震 離 兌 乾
地天泰 山天大畜 水天需 風天小畜 雷天大壮 火天大有 沢天夬 乾為天
地澤臨 山沢損 水沢節 風沢中孚 雷沢帰妹 火沢睽 兌為沢 天沢履 兌
地火明夷 山火賁 水火既済 風火家人 雷火豊 離為火 沢火革 天火同人 離
地雷復 山雷頤 水雷屯 風雷益 震為雷 火雷噬嗑 沢雷随 天雷无妄 震
地風升 山風蠱 水風井 巽為風 雷風恒 火風鼎 沢風大過 天風姤 巽
地水師 山水蒙 坎為水 風水渙 雷水解 火水未済 沢水困 天水訟 坎
地山謙 艮為山 水山蹇 風山漸 雷山小過 火山旅 沢山咸 天山遯 艮
坤為地 山地剥 水地比 風地観 雷地豫 火地晋 沢地萃 天地否 坤